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レディー・ガガ 十代の頃の摂食障害を告白

レディー・ガガが十代の頃、やせたいと願うばかりに摂食障害になり、
高校で吐いてばかりいたことを告白し、
若い女性たちにダイエット戦争の終結を呼びかけている。
(平成24年2月11日配信 Movie Walkerより)

摂食障害にはいわゆる拒食症と過食症の2種類があります。

拒食症は極端なダイエットなどで
標準的な体重の85%以下にやせているにも関わらず、
体重が増えることに強い恐怖感を感じ、更にやせようとします。
初潮後の女性の場合は、生理が止まってしまうことが診断基準の一つとなっています。
経過中、過食して自分で吐いたり、下剤の不適切な使用などが見られることがあります。

過食症は体重こそ正常範囲内ですが、
習慣的(週2回以上、3ヶ月以上)に過食や嘔吐などが見られます。

摂食障害は比較的若い女性に多い病気ですが、
中高年や男性に見られることもあり、
ダイエット志向が強まる昨今、患者数の増加が報告されています。

拒食症で極端に体重が減少すると、
貧血や肝機能障害、骨粗しょう症など様々な身体合併症を生じます。
致死的な不整脈など命に関わる重篤な問題を生じることもあります。

1970年代に大活躍したアメリカの兄妹デュオ、
カーペンターズのボーカル、カレン・カーペンターが拒食症に起因する
心臓発作で32歳の若さで急逝したことをご存知の方も多いのではないでしょうか。

摂食障害は心理的な要因で発症することが多く、
他の多くの心の病気と比較しても、
最も精神科あるいは心療内科専門医の治療を必要とする病気だと思います。

私の前任地である県立広島病院の精神神経科は、
日本でも指折りなほど多くの摂食障害患者さんを治療している病院で、
私自身も在職中多くの患者さんの診療に当たりました。
心身両面からの治療が必須であり、治療には困難を伴うこともありますが、
多くの患者さんが回復していかれる姿から、私自身も多くを学びました。

当時の経験を生かし、当院でも摂食障害の治療を積極的に行って参りますので、
お困りの方は是非ご相談ください。

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製薬会社での勉強会

2月6日、某製薬会社に赴き、
「比較的稀だが注意すべき抗うつ薬の副作用」と題して、
MR(医薬情報担当者)さん向けの勉強会を行いました。

MRさんとは医薬品の適正使用のため、
医師や薬剤師などの医療従事者を訪問すること等により、
薬の有効性、安全性などに関する情報の提供、収集などを
主な業務として仕事をされている方です。

薬の添付文書(説明書き)を見ると、
一般的によく見られる副作用から、
めったに出現することのない副作用、
薬との因果関係がはっきりしない副作用まで
実に100項目以上の副作用が羅列してあります。

こういったものを目にすると、服用される患者さんにとってはとても不安であろうと思います。
しかし稀にしか起こらない副作用まで恐れて、治療が不十分になることは、病気の改善を妨げます。
大切なのは、できるだけ副作用が生じないような薬の使い方をすること、
それでも問題が生じた場合、それが薬の副作用なのかどうかということを適切に判断し対処することです。
その辺りが専門医の腕の見せ所であるのかなと思います。

非専門医でも比較的頻度の高い副作用については頭に入れておく必要があるでしょうし、
頻度は低くても特に注意を要する副作用については、
それらの対応まで含めて熟知しておく必要があります。

そういった内容をまとめて、講演させていただきました。

非専門医の先生方への情報提供などに役立てていただきたいと思います。

広島市医師会看護専門学校

本年4月から広島市医師会看護専門学校の講師を務めさせていただくことになりました。
未来の看護師を目指す学生さんに、心の病気に関する講義を行います。

過去にも他の看護学校で講義を行っていたことがあります。
必ずしも学生さん達に将来精神科や心療内科の看護師になってもらいたいとは思いませんが、
何科の看護師になるとしても、心の病気に理解のある看護師になってもらいたいと切に願っています。

どこの病院でどこの科で勤めるとしても、
必ず心の病気を持った患者さんに接することはあると思います。
そういった際に役立つよう、工夫して講義を行っていこうと思います。

医療は医師だけで行うものではなく、看護師をはじめとした多くのスタッフも関わるという
「チーム医療」はごく一般的な考え方となっています。
特に入院治療を行うような場合、看護師の役割は非常に大きく、
看護水準の高い病院に患者さんが集まると、以前から感じていました。

こういった講義をすることは、私自身大変良い刺激を受けることでもあります。
自分自身の知識を整理したり、学生さんからの素朴な疑問をいただいたりして、
自分自身もスキルアップしていきたいと思います。
プロフィール

Dr.yamamoto

Author:Dr.yamamoto
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